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【農業の未来を創る】若手農家に学ぶ! 村糸でのタイミートラベル

茨城県鉾田市は、涸沼と北浦、そして太平洋に囲まれた比較的温暖な地域。水と緑に恵まれた豊かな大地では、年間を通じて多様な野菜や果物が栽培されています。
なかでも冬から春にかけて旬を迎えるのが、甘くみずみずしい鉾田市産いちご。真っ赤に実った果実が、市内の直売所やスーパーの店頭を彩ります。
さらに春から夏にかけてはメロンのシーズン。鉾田市のメロンは、4月中旬から11月頃まで収穫され、質・量ともに「日本一」を誇る全国屈指の特産品です。
「村糸(むらいと)」は、鉾田市の涸沼近くで営まれている農園です。代表の井関さんとご両親、インドネシアからの実習生2人の5人で力を合わせ、冬から春にかけてはいちご、春にはメロン、夏にはトマトの栽培に取り組んでいます。
農業の経験や知識がなくても挑戦できる、持続可能な農園づくりを目指し、環境に配慮しながら、世代を超えて受け継がれる農業の未来に向けて日々努力を重ねています。
村糸 代表 井関 拓実さん(左)、ワーカーの館山 夕稀さん(右)
将来の夢は、「インドネシアに『村糸』という農園をつくること!」
そんな井関さんの熱い想いのもと、いちごの収穫やメロンの苗植えなどを一緒に手伝ってくれるワーカーさんを募集しました。
多くのご応募の中から選考を行い、1名のワーカーさんにご参加いただきました。滞在中は農作業に励みながら、「ほこたツアー」で鉾田市の観光や交流会も楽しみました。
【日程】
2025年3月17日(月)~3月21日(金)
【作業日】
3月18日(火)、3月20日(木)
<作業内容>
・いちごの収穫作業、ハウスの管理作業(温度管理など)
・メロンの管理作業(枯れた葉っぱの除去、花の手入れ、温度管理など)
【観光日】
3月19日(水)
<ほこたツアー>
・みのわ水鳥公園での野鳥観察
・厳島神社 見学
・鹿島灘海浜公園から太平洋を一望
・洋食亭ときわでランチ
・ファーマーズマーケットなだろうでのお土産タイム
・市内で活躍する方々との交流・農場見学
-地域おこし協力隊・堀口さん
-村田農園(いちご農家)
-中島農園(大葉農家)
-五右衛門(人参・さつまいも・長芋農家)
村糸オリジナルパーカーをワーカーさんにプレゼント!…なぜかFLNスタッフもちゃっかり着用(笑)
村糸 代表 井関さん(左)、ワーカーの館山さん(中)、FLNスタッフ坂田(右)
鉾田市(旧旭村)で4代続く農家「村糸」の代表・井関さん。地域に根ざした若手農家として、いちごやメロンをはじめとする作物の栽培に日々取り組んでいます。
将来的には、国籍や国境を越えて、農業を愛する人々が集まるコミュニティを築くことを目指しながら、「いちご」「メロン」「トマト」といった鉾田の恵みを育てています。

「村糸(むらいと)」は、井関さん自身が新たに名付けた屋号です。
地域の元気を灯す光となるよう願いを込め、「村」と「ライト(Light)」を掛け合わせたこの名前に、農業への思いを託しました。
そして、実家に伝わる家紋はロゴとして受け継ぎ、ブランドの象徴として大切にしています。
井関さんは、もともと農家を継ぐつもりはありませんでした。
大学卒業後は、外国人技能実習生の受け入れ機関である日本語学校や、インドネシア・ジャカルタの日系物流会社で勤務。現在も農園で働く実習生たちとは、インドネシア語でスムーズに会話を交わしています。
農家を継ぐ決意を固めたのは、28歳のとき。インドネシアから帰国した際、「自分が継がなければ、父が長年培ってきたメロンづくりの技術が失われてしまう」と危機感を抱いたそうです。
しかし、お父様に相談すると、意外にも反対されてしまいます。
農業未経験だった井関さんは、知人の紹介で熊本県のいちご農家に弟子入りし、3年間の修業を経て農業の基礎を学びました。
その経験を経て、農家としての第一歩を踏み出しました。

村糸 代表 井関 拓実さん
大学卒業後、外国人技能実習生の受け入れ機関である日本語学校や、インドネシア・ジャカルタの日系物流会社で働いていた経験があるので、いま農場で一緒に働いている実習生たちとはインドネシア語で会話しています。
そのおかげでスムーズにコミュニケーションが取れますし、仕事を教えるときもとても効率が良いですね。
僕自身は、2021年から親とは別の経営体でいちごの栽培を始めました。将来的には、これを『村糸』の新たなブランドとして確立したいと考えています。
トマトの栽培管理も任されていますが、メロンに関してはまだまだ父の足元にも及びません。
父のメロンづくりへのこだわりや作業の緻密さは、本当に驚くほどです。正直、「そこまでする必要があるのかな?」と思うこともありますが、父は2018年と2021年に鉾田市市長賞を受賞していて、その実績がすべてを物語っています(笑)。
早い時期に、定植したクインシーメロンの苗には、すでに実を付けていました。
これから気温も上昇する季節! ビニールハウス内の温度管理は欠かせません。
そうですね。僕自身、インドネシアに留学したり就職したりと、いろいろな世界を見てきたので、その経験を農業の世界でも活かして、もっと農業の可能性を広げていきたいと思っています。
30代になって周りにも農業を始める人が増えてきましたが、必ずしも前向きな理由ばかりではないんです。会社勤めが合わなくて実家の農業を継ぐ、というケースも多くて。
もちろん、農業を継ぐ選択肢があることは幸せなことだと思います。でも僕は、農業をもっと「かっこいい職業」にしたいんですよね。
若い世代が「農業っていいじゃん!」と思えるような、そんな魅力的な仕事にしていきたいです。
将来の夢は、インドネシアに『村糸』の現地法人をつくることです。
僕にとってインドネシアは、本当に特別な場所なんです。現地で日本の高品質ないちごやメロンを栽培できたら、これまでお世話になった恩返しができるんじゃないかと考えています。
メロン苗の定植作業中
初めての作業にドキドキ!
農業体験をしてみたくて、インターネットで「農業体験」と検索したら、タイミートラベルがすぐに出てきたんです。もともとタイミーを使っていたので、「これだ!」と思いました。村糸さんの募集記事を読んで、人とのつながりを大事にしたい自分にぴったりだと感じました。
その農業体験がたまたま鉾田市で行われるとを知り、この企画が鉾田市を知るきっかけになりました。
「鉾田」を「ほこた」と読むと知ったのは、実は応募したあとでした(笑)。
農業体験は、本当に楽しかったです!
体力的にちょっと疲れるところもありましたが、それ以上にすごくやりがいを感じました。もっと多くの人が体験したほうがいいんじゃないかな、と思うくらいです。
出荷作業から、いちごの収穫、パック詰め、ハウスの温度管理、雑草抜きまで、さまざまな作業をやらせてもらいました。
普段、私たちが食べている食材が、こんなにたくさんの工程を経て作られていることを改めて実感しました。
何も知らずに食べるのと、こうして知ったうえで食べるのとでは、食材へのありがたみがまったく違いますね。
鉾田市のことは、それまで何も知らなかったのですが、観光や交流会で農家の方々のお話を聞くなかで、その魅力に気づきました。
「海がきれい」「公園がある」「農家さんがたくさんいる」など、知らなかった魅力が本当にたくさんあったんです。 今までなぜこんなに素敵な場所を知らなかったのだろうと、不思議に思いました。
もっと人が集まる場所ができれば、さらに多くの人が鉾田市を訪れるようになるのではないかと思います。
私自身も、ぜひ家族旅行でまた訪れたいと思いました。
さまざまな方々のお話を聞くことができたことです。
皆さんがご自身の仕事に誇りを持っているだけでなく、日本や世界、そして未来をより良くしたい、子どもたちのために貢献したいという共通の目標を持っていることが、本当に素晴らしいと感じました。
「本当にすごい方々だな」と、心から思いました。

観光日:ほこたツアー 中島農園(大葉)にて
大葉栽培にワーカーさんたちも興味津々
今回、鉾田市の皆さんにお会いして、「ぜひ関わりたい!」と強く感じました。私は飲食業に携わっているので、食を通じて何かお手伝いできたら嬉しいです。
正直、訪問前はそこまで具体的に考えていなかったのですが、農家の皆さんのお話を伺う中で、銀座で飲食の仕事をしている私だからこそできることがあるのではないかと気づきました。
「農家の皆さんが丹精込めて作った食材を、私の働いているお店で使い、お客様に届けたい!」
それが、私にできる恩返しであり、使命なのではないかと感じています。だからこそ、鉾田市の食材を何かしらの形で活用したいと強く思いました。
これからも、鉾田市の素晴らしい食材をもっと広めていきたいです!
鉾田市の魅力は、何といってもおいしい野菜がたくさん採れること、そして何より人々の温かさです。
初めて訪れた場所でしたが、皆さんが気さくに話しかけてくださり、困ったときには助けてくれそうな安心感がありました。
人見知りの私にとって、交流会は少し不安もあったのですが、二度、三度とお会いするうちに、その温かさに触れ、心がほどけていくのを感じました。
今日初めてお会いした方とも、次に訪れたときも変わらずつながっていられるような、そんな温かい気持ちになりました。

観光日:ほこたツアー 鉾田市みのわ水鳥公園にて
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。